アメリカンフットボールのルール
アメリカンフットボールのルールと観戦のしかたを、初心者向けにFAQ (Frequently Asked Questions) 形式で解説します。
基本編
アメリカンフットボールの基本的なルールです。ここに書いてあることが分かっていれば、だいたいゲームを楽しむことができると思います。
- 1. そもそも、アメフットってどうなれば勝ちなの?
- 試合時間内に多くの得点を入れた方のチームが勝ちです。
同点で時間内に勝負がつかない場合は、オーバータイム (overtime) で先に得点を入れたほうが勝ちとしたり、抽選などにより決める場合などがあります。 - 2. 試合時間って何分なの?
- アメリカのNFLやカレッジでは60分、日本では通常48分です。
それぞれ、4つのクォーター (quarter) に分かれ、アメリカでは1クォーター15分、日本では1クォーター12分です。
第1クォーターと第2クォーターを合わせて前半 (first half)、第3クォーターと第4クォーターを合わせて後半 (second half) と呼び、その間にハーフタイム (half time) が入ります。ハーフタイムにはフィールドではハーフタイムショーが行われたり、ロッカールームでは各チームが戦術の練り直しなどをやったりしています。
アメリカンフットボールは、サッカーのようにロスタイムはなく、残り時間ははっきりしているので、接戦の場合は時間をうまく使うことが勝負のカギとなります。そのため、残り時間が2分を切ってからの逆転劇が演じられることもあります。
逆に、野球のように大差が開いていても9回裏に大逆転ということはないので、大差が開いてしまうと凡試合となってしまうこともあります。 - 3. どうしたら得点が入るの?
- 次のような種類があります。
- タッチダウン (touchdown)(6点):ボールを持った選手が相手側のエンドゾーン (end zone) に入るか、相手側のエンドゾーン内にいる選手がパスをキャッチした場合です。タッチダウンを決めたチームは、その直後に次に示す「ポイントアフタータッチダウン」か「ツーポイントコンバージョン」のどちらかを狙いますが、通常はポイントアフタータッチダウンを選択するので、1つのタッチダウンで(6点+1点=)7点入ると考えていいでしょう。もちろん、ツーポイントコンバージョンを選択して成功させれば、8点(6点+2点)入ります。
- ポイントアフタータッチダウン (point after touchdown)(1点):2ヤードラインからキックしたボールがゴールポストの間を通過した場合です。成功確率は次のツーポイントコンバージョンよりもずっと高いので、得点差をあまり気にしない場合は普通こちらを選択します。
- ツーポイントコンバージョン (two-point conversion)(2点):3ヤードライン(アメリカのカレッジや日本の場合。NFLでは2ヤードライン)から1回だけ攻撃を行い、ランかパスによりボールをエンドゾーンに持ち込んだ場合。
- フィールドゴール (field goal)(3点):キックしたボールがゴールポストの間を通過した場合です。相手のエンドゾーン近くに攻め込んでいながらタッチダウンは狙えない場合などに、比較的確実な得点手段として使われます。
- セイフティ(safety)(2点):攻撃チームのエンドゾーンでタックルを受けたりしてボールデッドとなる場合です。通常は守備チームによる得点です。
- 4. 試合中はどこを見ればいいの?
- とにかく、応援しているチームが攻撃(オフェンス)の場合は、ボールを前に進めていれば喜んでください。そのままエンドゾーンにボールを持ち込めば「タッチダウン」で6点(その後のポイントアフタータッチダウンが決まれば合計7点)入ります。また、エンドゾーン近くまでボールを持ってくれば「フィールドゴール」(ボールをゴールポストの間に蹴り込む)で3点入る可能性があります。
逆に、応援しているチームが守備(ディフェンス)の場合は、相手のチームがボールを進めないように止めてしまえばOKです。 相手が4回の攻撃の間に10ヤード進めることができなければ、今度は自分のチームが攻撃をできるようになります。
特に応援しているチームがなくても、華麗なロングパスや激しいタックルなどを見ているだけで心が躍ることでしょう。あまり難しく考えなくても、十分楽しむことができます。 - 5. だれがボールを持っているの?
- 普通は、攻撃側のクォーターバック (QB)、ランニングバック (RB)、ワイドレシーバー (WR)、タイトエンド (TE) の誰かが持っているはずです。
通常、プレイはセンター (C) と呼ばれる選手がクォーターバック (QB) にボールを手渡す(スナップする)ところから始まります。そこから大きく分けて、次の2つの場合に分かれます。- ランプレイ。クォーターバックからボールを手渡された(ハンドオフされた)ランニングバック (RB) が走るか、クォーターバックが自分でボールを持って走るかします。
- パスプレイ。クォーターバックがレシーバーにボールをパスします。レシーバーになれるのは、ランニングバック、ワイドレシーバー (WR)、タイトエンド (TE) です。ラインの選手はパスを受けることはできません。なお、ワイドレシーバーはフランカー (FL)、スプリットエンド (SE) などと区別して呼ぶこともあります。
時には守備の目をごまかすために、ハンドオフしたふりをしてクォーターバックがそのままボールを持っていることがあります。テレビカメラもだまされることがあるくらいですが、慣れてくると誰がボールを持っているかわかるようになるでしょう。 - 6. プレイが始まったと思ったらすぐに止まってしまうのはなぜ?
- アメリカンフットボールでは、攻撃と守備がはっきり分かれており、攻撃側は攻撃権が交代するまではそのまま攻撃を続けます。1回の攻撃は「ダウン」(down)
と呼ばれ、プレイが止まるのはそのダウンが終了することを意味します。
プレイが止まる場合としては、大きく分けて次のような場合があります。- パスが失敗した場合。
- ボールを持っている人がサイドラインの外に出た場合。
- ボールを持っている人が倒れて、足の裏以外が地面についた場合。(NFLの場合はちょっと違いますが)
- どちらかが反則をとられた場合。
- 得点を入れた場合。
- 7. ファーストダウンってなに?
- 攻撃側には4回プレイする権利が与えられ、その間に10ヤード進められないとその時点で攻撃権は相手のチームに移ります。この1回の攻撃プレイのことを「ダウン」と呼び、4回のダウンは順番に「ファーストダウン」「セカンドダウン」「サードダウン」「フォースダウン」と言います。
「ファーストダウン獲得」というのは、4回の攻撃の間に10ヤード進んだことによって、また新たに4回攻撃プレイを行う権利を得たことを表します。つまり、「ファーストダウン」を取っている限り、攻撃側はずっと攻め続けることができるわけです。 - 8. 10ヤードってどのくらいの距離?
- 1ヤード=3フィート=36インチ=0.9144メートルですので、10ヤードは9.144メートルということになります。
たった9メートルちょっとですが、これがなかなか進められないものなのです。 - 9. 選手は何人いるの?
- 1チームで一度にフィールドに出ることができるのは11人です。これ以上フィールドにいると反則となります。
通常はツープラトゥーンシステム (two platoon system) といって攻撃と守備では選手が入れ替わります。キックオフやパントの時にはさらに別の選手が出てくることがあるので、チーム全体としてはかなりの数になります。
もちろん、少ない人数で攻守両方をこなしているチームもあります。 - 10. フィールドの大きさは?
- 横(サイドラインからサイドラインまで)が160フィート(=53 1/3ヤード=48.768メートル)、縦(ゴールラインからゴールラインまで)が100ヤード(=91.44メートル)で、ゴールラインの外側には奥行き10ヤード(=9.144メートル)のエンドゾーンがあります。
- 11. フィールドに横の方に立っている、オレンジ色と黒の棒はなに?
- メジャーリングスティック (measuring stick) といって、 ファーストダウンの始まった位置とそこから10ヤード離れた位置に立っています。これを見れば、どこまで進めればまたファーストダウンを得られるかが分かります。それから、 上に1から4までの数字のついた棒も立っていますが、これはダウンマーカー (down marker) といって、今のダウンがいくつめのダウンか、そしてそのダウンがどこから始まったかということを表しています。
- 12. ときどき審判が投げている、黄色いハンカチみたいなものはなに?
- ペナルティフラッグ (penalty flag) といって、反則があったことを示すものです。
観戦編
フットボールのゲームを国内で観戦する場合の情報です。
- 1. フットボールの試合ってどこでやっているのですか?
- 関東の場合ですと、東京ドーム、横浜スタジアム、西武ドーム、大井第二球技場、駒沢第二競技場、駒沢陸上競技場などで行われています。
ただし下位のリーグなどではこれらのメジャーな会場ではなく、大学のグラウンドなどを使用している場合が多いようです。 - 2. 試合の情報ってどこで手に入るのですか?
- 雑誌では『タッチダウン』誌(タッチダウン社・毎月30日発売)があります。特に10月号(8月30日発売)には毎年「カレッジ&社会人チーム観戦ガイド」がついてきますので、お薦めします。
協会や連盟などのwebページでも試合のスケジュール情報を提供しているところがあります。 - 3. 試合のチケットってどこで入るのでしょうか?
- 東京ドームなどのメジャーなスタジアムで行われる試合は有料の場合が多いのですが、たいていは「チケットぴあ」などで購入することができます。また、協会などに問い合わせれば詳しいことを教えていただけるでしょう。もちろん、当日会場でもチケットを買うことはできます。
なお、大学のグラウンドなどで行われる試合は、通常は無料です。 - 4. 客席のどこで見たらよいでしょうか?
- 野球場で見る場合には、座席の傾斜がゆるやかなのでグラウンドに近すぎるとサイドラインにいる選手が邪魔になってフィールドの反対側が見にくくなってしまいます。また、ネットが邪魔になることもあるでしょう。
特にお目当ての選手をいるのでなければ、フィールド全体を見渡すことができるくらい上のほうに座ったほうがいいでしょう。
また、クォーターごとにサイドはチェンジするので、常にプレイを見やすいのは50ヤードライン(フィールドの中央)付近です。ただ、タッチダウンの場面を間近に見たいと言うのであれば、10~20ヤードライン付近に座ってもよいでしょう。
エンドゾーンの後ろの方は、フォーメーションの研究をしたいとかいうのでなければ、迫力に欠けるのでおすすめしません。 - 5. 本場アメリカのチームのゲームを国内で見ることはできないのですか?
- 現在、プロのチームを見る機会としては、NFLのプレシーズンゲーム、「アメリカンボウル (American Bowl)」があります。これは1年置きに7月末~8月初に開催されます。2チームが来日してゲームを行いますが、選手の絞り込みを行う場なので、レギュラーシーズンに比べて迫力には欠けます。しかし、プロの卓越したプレイを間近で見ることのできる機会として貴重なものです。
最近はスポンサー不足などの問題もあり、アメリカのチームや選手のプレイを日本でみる機会は以前より減っています。
リンク
このページの他にも、初心者向けの解説のページがありますので、ぜひ参考にして下さい。
- アメフト観戦初心者講座: Dawaさんの「関西フットボールの里」内にあり、初心者向けの用語集やルール解説、関西主要スタジアムへのアクセスガイドなどが掲載されています。